冬につくるべし 手作りクロワッサン

  • 2021年12月17日
  • 2023年10月27日
  • パン
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クロワッサン 難易度が高いと言われる理由

クロワッサン、難易度の高いパンとして有名ですよね。

こねる作業の見極めが難しい(やりすぎるとグルテンのせいで折り込み作業の難易度アップ)。
単純に手間も時間もかかる(折り込みを3回するなど、作業も多い)。
折り込みの作業が難しい。
綺麗な成形が難しい。
手作りでもけっこうコストがかかる。

これらの壁を越えてやっとできるのがクロワッサン。

すごく厳しいし難しい。でも、出来立ての美味しさもまた最高レベルだと思います。
出来立てのあの芳醇なバターの香りはたまりませんし、手作りの特権。

次の章からは私がクロワッサン作りで思う、難易度の下げ方について書いていきます。

 

クロワッサン作りの難易度を大きく下げるために冬に作るべし

「難しい」という噂はずいぶんと聞いていたクロワッサンを自力で初めて作ったのが今年の夏。
クロワッサンを作る知識なんかもほぼないままに挑みました。

バターが溶け出してはいけないという文言をよく目にしたのですが、いまいちバターが溶け出すの意味も分からずトライ。
今ならわかります。上の写真の生地は溶け出してます。

異常に扱いにくい生地だなと思いつつ成形しましたが、バターが暑さで溶けてきているのが原因でした。
バターが溶け出すとどうなるかと言うと、生地がべたべたになって、麺棒で伸ばしても台にくっついて大変なことになります
打ち粉をしまくってもこのべたつきの前では為す術なし。

冷凍庫に入れてクールタイムをきちんと設けてはいたのですが、要領の悪い状態でトライすると3つ折りにする前にバターが溶けます。
悪いことは言わないので、すごく慣れるまではクロワッサン作り、真冬に練習しまくるのをお勧めします。

それも、暖房器具をつけず、ちょっと寒いけど冷たいキッチンでやるのがおすすめ。
とにかく熱でバターが溶け出さないのが大事。

これを守るだけで、生地もダントツ扱いやすくなります。
生地がしっかりすると成形の難易度も相当下がるので、難しい成形も2回目にしてこれだけ上達します。

ちなみに、リベンジしたときは↓の道具を買いました。
ころころするだけで綺麗に型抜きされるので便利です。

 

初回は自作で型を作って、包丁で切るという方式をとりましたが、こちらもまったく問題なかったです。
何度も作るのであればクロワッサンカッターは便利な道具ではありますが、年に数回程度なら必要ない気がします。
(私は大好物で何度も作ることが確定しているので買いました)

カットはスパッと切ることだけ守ればよいかなと思います。
スコーンなんかと同じく、断面をすぱっと切るのがポイントだと思うので、すぱっといきましょう。

成形について

生地がある程度正しい状態であること、綺麗な二等辺三角形にカットされた状態であるのが確定すると、見た目ほど難しい成形ではないです。

個人的にはロールパンの方がはるかに難しい。
クロワッサンは、この三角形の生地の底辺部分にちょんっとカットを入れ、やや外巻きめに芯を作ります。

そのあとは、軽い力でゆるゆると巻くというのを意識するとそれっぽい形になります。
気を付ける点としては、くるくる巻くときに歪まないよう、気持ちゆっくりめに落ち着いて巻くことでしょうか。

私はまだ修行が足りませんが、比較的すぐ慣れそうな気がするので成形に関してさほど身構えなくても良い気がします。

あと気を付ける点と言えば、巻き終わりの処理をきちんとすること(巻き終わりは下にくるようきっちり固定)くらいかなと思います。

これも大きかった!銅板の購入

次に大きなポイントだったのが銅板の購入。


こちらのショップで銅板を買いました。

私はハード系のパンを頻繁に作る予定がなかったので見送っていたのですが、これも買って大正解。
オーブンにもよると思うのですが、付属の天板の中央部分が盛り上がっていたりして妙に使いづらいともともと思っていたんです。

クッキーなんかを焼くときもこの湾曲で生地が反るんじゃないかとちょっと憂鬱な気持ちになったり、エッジがある分一気に焼ける面積が少ないなと。

そんなもろもろも解決してくれる上に、一番の目的である温度問題もやや解決してくれるというこの銅板。
声を大にしていいますが、めっちゃいいです。
単純に便利ですし、効果も確かに実感。

こちらが一度目に作った時のクロワッサンの断面図。銅板なしです。
正直、初めてにしてはまぁまぁかななんて思っていました。

これが二回目。銅板ありです。比べると一目瞭然なのですがこんなにも高さが違う。
層もより立体的に、いかにも美味しそうな感じに。

実際、食感が全然違うのです。

1回目は味はクロワッサンなんですけれど、バリバリっとした感じはなかったのです。
でも2回目のは食べた瞬間バリっと、外側がサックサクで美味しいパン屋さんのクロワッサンの食感そのもの。

銅板の効果だけとは言いませんが、季節とこの銅板の組み合わせで相当レベルアップを実感。

クロワッサンは高温でパリッと焼くのがポイントなので、天板の温度はけっこう重要だと思われます。
けっこうパンを焼くよ!お菓子もちょこちょこ作ります!なんて方には銅天板はほんとうにおすすめ。


ひとつだけ注意点。
あんまりこういうミスをされる方はいらっしゃらないかもしれませんが、一応。
銅板に直接パン生地をのせて焼く場合、焼き上がりすぐケーキクーラーの上なんかに移動させてください。

銅って、長時間食材と接しているとちょっと成分が溶け出したりして銅アレルギーをおこす可能性があります。
うっかり数時間放置しちゃうと底面が緑色に色付き、食べるのに勇気が必要となる場合が。

というのも私、一度だけやってしまったことがあるのです。
自己責任で、底面だけ切り落として食べましたが、あまり気分が良いものでもないので…….。

直接生地をのせる場合はちょっと気を付けたほうがという軽い注意喚起です。

それ以来、うっかり防止のためにも、安心感のためにも必ず↓のシルパンをひいて焼いてます。

 

まとめ

一言でまとめると、手作りクロワッサンの秘訣は「冬場に作ること」「銅板などで高温をキープすること」だと思います。

勿論、手馴れてきたら季節を問わず作ることが可能になると思いますが、練習段階だと冬場が本当におすすめ。
一気に難易度下がります。

手間暇もかかりますし、材料費も本当に高くて(バターの量もすごいし、バターにこだわると大変なことに…..)ハードルは高いです。
が、個人的に手作りで感動的なパン1,2を争うほど出来立ての威力はすごい。
簡単では決してないけれど、ぜひ作ってみてほしいです。

 

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